何も考えず、転職サイトに登録し、気になる企業に応募してもいい結果は出ません。
まずは自分の考えを整理し、必要な情報を収集して準備することが大切です。
そこでこの記事では転職活動の全体的な流れや必要書類の作成方法、面接対策まで転職に必要な情報を網羅的に紹介します。
この記事を読めば、初めて転職する方でもスムーズに転職活動を進めることができるでしょう。
結論
転職活動は4つのステップに分けてます。
①事前準備
②書類作成・応募
③面接
④内定・退職
基本、この流れで進めます。
転職に必要な期間は4~6か月を目安に進めていきましょう。
「そんなに時間がかかるの?」「転職サイトの大手メディアは3か月と書かれているけど…」と思われる方も多いと思いますが、実際は短すぎる!という印象です。
転職は人生に関わる重要なイベントです。焦ってやるよりは、慎重に行動するくらいがちょうどいいと私は考えています。
それでは、それぞれのポイントを押さえながら解説していきます。
Step.1 転職活動、始める前の【事前準備】


転職をしたいと思ったら、いきなり応募するのではなく、まずは事前準備を始めましょう。
転職活動を進める中で、「なぜ転職したいのか」「自分の強みは何か」などを明確にしておくことで、スムーズに進めることができます。
まずは以下の4つの項目を明確にしておきましょう。
「転職の判断基準」、「転職時期」、「自己分析」、「業界・企業調査」
①あなたの「転職の判断基準」を見つける
転職活動の事前準備において最も重要なのが「転職の判断基準」を決めることです。
「転職の判断基準」とは、何のためにあなたが転職するかです。
- 人間関係をリセットしたい
- 給料を上げたい
- 安定した大企業で働きたい
- 勤務時間をもっと短くしたい
- もっと近くの職場にしたい
- やりがいのある仕事に関わりたい
- 自分の目的に合った職種に就きたい
- 将来性のあるスキルを身に付けたい
- ワークライフバランスが整った職場がいい
ここで上げた基準は一般的に思い浮かべやすいものですが、仕事を選ぶ条件は、他にもたくさんあります。
あなたは何のために転職したいですか?
あなたは今、何に悩んでいますか?
まずは自分が何を目的に転職するのかを明確にし、判断基準を決めましょう。
判断基準を決める際は「ここだけは譲れない条件」を1つか2つに絞ることが大切です。
たくさん条件を選んでも好条件の職場は見つかりません。また、「かなうとうれしいが、妥協できる条件」も考えておきましょう。
まずは自分の軸をしっかり決めましょう。
②逆算思考で「いつまでに転職したいか」を決める
転職活動を始めてみれば、分かると思いますが、転職活動はかなりのストレスを伴います。
転職とは「今の自分の問題を解決する」ための行動ですが、自己分析や書類作成、初めて会う方と緊張しながら面接をしたりと、趣味と同じように自分から楽しんでやるものではありません。
そのため、ゴールを決めておかないと、あなたに大きな負担がかかり続けることになります。それはあなたにとっていい状況とは言えません。
まずは「いつまでに転職をしたいか」を明確にしてスケジュールを立てていきましょう。
スケジュールを考えるとき、逆算思考が有効です。

逆算思考とは、「ゴール」を決めそこから逆算してスケジュールを立てていく方法です。
最初に、いつまでに転職したいかを設定します。設定日については応募時期や現職、転職先の事情など、一人ですべてを決められるわけではないので、「半年後」「何月までに」などおおまかな決め方で構いません。
次に退職準備を考えます。一般的に、企業の就業規則で「退職の申し出は退職希望日の何カ月前まで」と定められているので確認しておきましょう。それに加えて業務の引き継ぎ、有給休暇、ボーナスの支給時期なども把握しておくことも大切です。
応募から内定がもらえるまで、だいたい1か月ほどかかります。また応募は1社ずつ順番に進めていくのではなく、「複数の会社に並行して」応募していくことが一般的です。仕事をしながらの面接活動は、有給休暇などを使い日程調整を行います。ここがでの期間が一番忙しく、しっかりとしたスケジュール感をもって進めていく必要があります。
書類作成・事前調査については、情報収集を徹底して整理し、自己分析やスキルや経験の棚卸しを行います。また必要な書類やスーツなどもスケジュール感をもって用意しましょう。
転職活動は在職中に行うことをおすすめします。なぜなら、条件に合う企業がなかなか見つからず、長期化する可能性もあるからです。そうなった場合、すでに退職していると金銭的、精神的余裕もなくなり、妥協した会社に就職してしまう状況になりかねません。
③自己分析をする、キャリアの棚卸しで現状の把握をする
自己分析とはキャリアの棚卸しです。つまり自分に何ができるのか?これまで経験してきた業務やスキルを整理します。
キャリアの棚卸しをすれば、自分の経験やスキルを把握しておくことで、職務経歴書などの書類作成時の役に立ちます。
面接では、企業がどんな人物像、人材を求めているか分かっていれば、自分の強みや経験、好きなどの具体的な内容を話すことができますし、「〇〇のスキルは今ありませんが、今後このようにしてスキルを習得しようと考えています。」と具体例を提示することで、面接対策にもなります。
キャリアの棚卸しは過去の自分を見つめなおす良い機会でもあります。過去に経験した視点ややりがいに気付くことで、考えていなかった企業や業種が候補に挙がることもあるでしょう。
自分自身を客観視することで、転職の選択肢が広がります。
自分でも気付いていなかったスキルにが見つかり、「未経験だから」と諦めていた企業にもチャレンジできる選択肢が増やすことができます。
過去キャリアの棚卸しのやり方は以下のシートを使って整理していきます。
具体的には以下の3つのフェーズに分けて書いていきます。
フェーズ1「これまでのキャリアを洗い出す」(過去)
フェーズ2「自分の強み・スキルを整理する」(現在)
フェーズ3「具体的な目標に落とし込む」(未来)

このシートに沿ってキャリアの棚卸しを行うことで、自己分析も進み現状の把握がより明確になります。
アピールできるキャリアがないと考えている人もキャリアの棚卸しをすることで、自分の強み、得意なこと、苦手なこと、やりたいことが認識でき、応募書類の作成時や面接対策に役に立つでしょう。
④気になる業界・企業を徹底調査する
自分が行きたい業界や働きたい企業が決まったら、まずは業界・企業について調査をしましょう。
企業調査も大切ですが、もっと視野を広げた業界についても調査が必要です。
調査するべきポイントは以下の通りになります。
この4つを押さえておくと良いでしょう。
企業調査は以下の内容について調査しましょう。
就職する際、業務内容や待遇は大切なことですが、転職する企業の商品やサービスを知らずに就職わけにはいかないので、可能であれば、商品やサービスを利用してみるのも一つの手です。
社風・社内の雰囲気については個人の捉え方によっても違ってくるので、複数の情報源を確保することをおすすめします。
情報収集するには、以下の方法があります。
内リンク 情報収取
Step2事前準備で用意した情報を整理して応募書類の作成と応募

事前準備が終わり、応募する企業が決まったら、応募書類の作成です。
これまで事前準備で集めた情報を使って履歴書と職務経歴書を作成していきます。
⑤企業はあなたの人柄を見ている!履歴書の正しい作成方法
履歴書は自分の学歴や職歴を企業側に知ってもらうことです。
言うまでもなく、正確な情報を記載することが大切になります。そして、企業は情報だけでなく、履歴書であなたの人柄も見ていることを頭に入れておきましょう。
では、企業は履歴書で何を見ているのか?
⑥職務経歴書の役割は?あなたの能力を知ってもらう書類
ます、履歴書と職務経歴書では目的が異なります。それぞれの目的に沿った書類作成を心がけてください。
履歴書との違いは
- 履歴書は個人の基本情報を載せる書類
- 職務経歴書はこれまでの業務経験や実績、培ってきたスキルを詳しく記載して自身をアピールする書類
以上の点に注意しながら、自分の強みや実績を分かりやすく示すことが大切です。
⑦応募前に確認しておくこと
転職サイトや転職エージェントなどの転職支援サービスを利用し、自分の「転職の判断基準」に沿って希望の求人に応募します。

応募する場合は、複数社同時に応募することをおすすめします。
書類選考で落ちてしまうことも考えられますし、他の応募企業があれば気持ちを切り替えることができるでしょう。
また、面接で「自分の希望していた企業と違う」と判断することもあるかもしれません。
応募前に書類の最終確認をしましょう。
内リンク 履歴書、職務経歴書
Step3面接は事前準備が大事!定番の質問と練習方法

書類選考に通過できれば、いよいよ面接です。
面接に挑むにあたって、しっかりと事前準備をして本番に備えましょう。
⑧面接はどう思われるかが大切!意識すべき振る舞い
面接では立ち居振る舞いや言葉遣い、表情などから人間性やビジネスマナーが判断されます。
面接当日は身なりや持ち物にも気を配り、早めに到着するよう計画しましょう。
面接は会話形式で行われるため、面接官の話をよく聞き、質問の意図をきちんと理解し、答えることが大切です。
また、面接官の目を見てあいさつするなど、基本のマナーを押さえておきましょう。
面接回数は平均して2〜3回です。
一次面接から二次面接または二次面接から最終面接までの期間は1〜2週間以内が多いです。
⑨面接の定番の質問5つと逆質問紹介
質問に答える際は履歴書や職務経歴書の内容をしっかりと頭に入れておき、矛盾がないようにすることも重要です。
書類の内容と違うことを話せば「一貫性がない」と判断されるため注意しましょう。
面接官からの質問や会社説明などが終わると最後に面接官から「何か質問はありませんか?」と「逆質問」される流れが多いです。
この基本の流れを理解した上で、面接の練習をしましょう。
⑩面接の練習は必須!おすすめの練習方法
質問の回答を考えたら、自宅で声に出して練習しましょう。
第三者に確認してもらい、練習に付き合ってもらえると理想的です。
面接慣れしてる人なんてなかなかいません。

ぶっつけ本番で挑んでも失敗するだけ、最低でも定番の5つの質問が自然に話せるようになるまで声出し練習をしましょう。
練習風景をスマートフォンで動画撮影し客観的に見ることで、一人でも改善すべき点を見つけることができます。
一番のおすすめは転職エージェントです。
面接の流れや質問内容など、プロの視点でアドバイスしてくれ、模擬面接を利用できれば本番に近い状況を体験できます。また的確なフィードバックももらえるため有効です。
内リンク 面接対策
Step4内定獲得から新しいスタートへ【スムーズな移行期間】(約2ヶ月)

円満に退職し、新しい会社で快く受け入れてもらうために、万全の準備を
⑪内定の流れ|内定承諾は条件をきちんと確認してから決める!
内定通知はメールか電話で連絡があります。
連絡があれば内定のお礼を伝えて、内定承諾は「労働条件を確認したうえで判断する」旨を伝えましょう。
「内定通知書」「雇用契約書」が届いたら、労働条件や給与を確認します。その際もう一度、自分の「転職の判断基準」を思い出し、この条件で納得できるのかを再確認しましょう。
納得できたら今の職場の上司に退職の意思を伝えます。業務の引き継ぎや退職日は上司や人事などに相談した上で決めます。
労働条件や給与の納得がいかない場合、内定承諾する前に交渉しましょう。
入社する意思が固まったら、内定承諾の連絡をします。
内定承諾か辞退するかの連絡期限が決められていない場合は、内定通知書から1週間以内にしましょう。
内定承諾をしたら、企業と入社日を決めます。
雇用契約を結ぶタイミングは企業ごとに違います。
内定承諾をした時点で契約とする企業もあれば、承諾の返答後に雇用契約書にサインする場合もあります。
雇用契約を結んだ段階で、入社が正式に決定します。
⑫退職の流れ|退職理由に不満を言ってはダメ!
退職の申し出は退職までの1か月~2か月前にしましょう。
申し出るタイミングで「退職願」「退職届」の提出についても確認しておきます。上司や人事などと話し合い退職日を決めたら、会社の退職ルールに従って退職届を提出します。
退職理由を聞かれたり。引き止められることもあるでしょう。
退職理由を聞かれた場合、大切なことは「不満やネガティブなことを絶対言わないこと」です。不満を言ったところで引き止めに合うだけで、決してお互いのためにはなりません。
今までお世話になったことを伝え、「理想のキャリアに挑戦したいと考えています」と言い切り、最後までブレずに交渉を続けましょう。
あとは円満退職に向けて、しっかりと業務の引き継ぎを行い、お世話になった方々へのあいさつと今までの感謝の気持ちを伝えましょう。
⑬転職初日|新しい環境へスムーズに移行する
転職初日は期待と同時に不安や緊張でいっぱいでしょう。
新しい職場でスムーズに人間関係を作るためにも、良い第一印象を与える「あいさつ」はとても大事です。

転職初日から失敗しないためにも「謙虚さ」を忘れず、「笑顔」であいさつしましょう。
あいさつは長々話すよりも簡潔にまとめます。
あいさつの内容は3つ項目に分けて構成するとまとめやすいです。
職場の雰囲気になじむためにも、溶け込む努力も必要です。
- 人の顔と名前を覚える。
- 自分から積極的にコミュニケーションをとる。
新しい職場の同僚より、自分のほうがキャリアや実力があっても最初のうちは教わるという立場を忘れず、感謝と謙虚な姿勢で接することを心がけましょう。
自分の意見を通すのは、職場になじんでからでもいいでしょう。
まとめ|転職の流れを4ステップで解説
ここまで転職活動の全体的な流れや必要書類の作成方法、面接対策まで転職に必要な情報を網羅的に紹介してきました。
転職活動の全体的な流れは
①事前準備
②書類作成・応募
③面接
④内定・退職
転職活動で大切なことは、「転職の判断基準」を明確にすることです。

「何のために転職するのか」「なぜ転職したいのか」、まずはそこをしっかりと押さえてから進めましょう。
最後に転職支援サービスを活用することをおすすめします。
すべて無料なので、ぜひ試してみてください。